匠
(2013.10.26)
ついつい見てしまうテレビは多い。見る番組もなく、何気なく映っていたテレビ番組に知らず知らずのうちにハマってしまうのである。こちらから情報を手に入れようとしなくても、テレビ自ら近寄ってくれる。かといって、放っておいても文句を言わない。
「あなたが振り向いてくれるまで、私の事は気にしないでいいから」という都合の良い女性のようだ。
先日も、都合の良い女性に魅せられた。ビフォーアフターという番組を知っているだろうか。古くなって不便な家を新しくリフォームする番組で、その道のプロが匠として登場する。匠というだけあって、ビフォーの方がひどくても、アフターはすごくなっているのだ。住みやすくなった家主は、大喜び。人生ドラマも重なって、なかなかおもしろい。
僕が見た匠は、前の家にあった梁をうまく利用しつつも、ムダなスペースを削って作り替えた。一日中パソコンの前にいるフリーライターの旦那さんも大喜び。ビフォーの状態は跡形も無くなっているのである。さすが匠である。
アフターのお披露目の際、匠からこだわった点などを教えてくれる。ここはこういう風にして広くしました、とか、この扉を軽くて明るいタイプに変えました、とか。匠の至福の時間。しかし、どうも気になるのが「書きものをするスペース」である。40坪くらいのアフター家には、4つくらいの書きものをするスペースがあった。そんなに何を書くのだ。
フリーライターの旦那さんは、アフター家で「手書き」になったのかもしれない。4つの書きものスペースがもったいないもの。さすが匠である。
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